私立中学受験のみなさん、こんにちは。
中学受験の勉強には、様々なやり方があります。
集団塾に通う。
個別塾に通う。
テキストを買って、自宅で学習する。
などの方法がありますね。
今日は、塾に通わずに自宅で受験できるかどうか考えたいと思います。
例として、四谷大塚の有名テキスト、”予習シリーズ算数”を使って、
自宅学習ができるか、考えてみましょう。
予習シリーズ算数が自宅学習に適している理由
予習シリーズは、四谷大塚のサイトに会員登録することで、誰でも購入可能です。
購入URL : https://www.yotsuyaotsuka.com/inet428-info/
これは他の教材にはない大きなメリットです。
また、予習シリーズを解説したHPが多いことも、自宅学習には追い風です。
これは、多くの塾から一定の信頼を得ている証拠ともいえます。
さらに、長年、SAPIXの教材より半年ほど進み具合が遅いことが問題でしたが、
2013年の改訂でカリキュラムが改善され、現在ではSAPIXに概ね追いついたようです。
( ※ 逆に日能研の本科テキストとはズレてしまいました。)
予習シリーズ算数自宅学習?
予習シリーズ算数は必修例題・応用例題・類題・基本問題・練習問題・復習問題
に分かれています。
必修例題が最も簡単で、練習問題が最も難しいです。
大手集団塾では類題や練習問題を主に解説します。
必修例題や基本問題は事前に予習してきてください、
というスタイルの塾さえあります。
しかし、自宅学習では、最も基本的な問題から解くべきでしょう。
ぜひ、必修例題・基本問題から取り組んでください。
類題や練習問題はやや難しいので後回しで良いです。
予習シリーズ算数の大きな欠点
さて、ここで大きな壁が生じます。
それは、” 解説の壁 “です。
たしかに、予習シリーズ算数の必修例題は、良問が揃っています。
そして必修例題が全て理解できれば、基本問題はも全て解けるように、工夫して作られています。
ところが、予習シリーズの必修例題は、解説があまりよくないのです。
一問一問の解説は、それなりにまとまっています。
しかし、”その解き方がいかに他の問題に応用できるか”
という視点では、全くまとまっていません。
一例をあげます。
面積図に初めて触れる機会があるのは、
4年上17回のつるかめ算でしょう。
しかし、つるかめ算の回で面積図に触れられることはありません。
にもかかわらず、5年上2回の平均(必修例題5・6)
や、5年上7回の食塩水(応用例題1)では、
唐突に面積図が、解説に登場します。
しかも、これらの回のほかの必修例題も
面積図で解いたほうが良い問題がありますが、
他の解説では面積図が使われていません。
( 2019年5月現在の版では )
おそらくは、複数の先生が解説を別々に書いていて、
全体として解説同士のつながりが薄くなってしまっていることが、
原因ではないでしょうか。
結論からいうと、塾に行かずに自宅で予習シリーズを解く場合、
“おうちの人が一定のビジョンを持って受験生に解説できるか”
にかかってきます。
保護者と受験生の二人三脚で解くことができてはじめて、
予習シリーズ算数は自宅学習することができるのです。
しかし、家庭の力に頼り切るのはあまりに塾として無責任かと思います。
東京進学セミナーの教室授業では、
どのように予習シリーズ算数の例題を指導しているのか、
ポイントを少しずつまとめていきます。
指導が難しくなってくる5年上から1回分ずつまとめていきます。
第1回はこちらから
URL:https://tokyo-shingaku.com/2019/05/12/multiple-is-important/