私立中学受験生のみなさん、こんにちは。
東京進学セミナーです。
今日は、中学受験算数の基礎となる、線分図と面積図の使いわけについて、
確認していきましょう。
線分図を使ったほうがよい場合
線分図を使う特殊算には何があるでしょうか。
東京進学セミナーで使っているテキスト、予習シリーズ算数に登場する順番に並べてみると、
4年上 和差算・植木算
4年下 分配算・相当算・年齢算
5年上 割合・売買損益・差集め算・速さ・旅人算
5年下 倍数算・速さと比・流水算・ニュートン算
これらの問題では、線分図で解くことが望ましいとされています。
ここで共通する特徴はなんでしょうか。
これらの問題は、実は求める量の単位が、問題文中に1つだけなのです。
わかりやすいものだと、売買損益では、ほとんどの場合、答えの単位は「 円 」ですね。
※ 個数を求める問題もありますが、線分図上であらわすことができますよね。
求めるものが1つだけなら(1本の直線上に表せるなら)、
線分図で考えてまず失敗することはないでしょう。
※ ダイヤグラムを使った方が良い場合については複雑なので別の機会にします。
面積図を使ったほうがよい場合
次は面積図を使う特殊算をみていきましょう。
これも予習シリーズ算数に登場する順番に並べます。
4年上 つるかめ算
5年上 平均算・食塩水・速さ
5年下 いもづる算
これらの問題では、面積図で解くことが望ましいとされています。
今度は、共通する特徴はなんでしょうか。
はい、そうですね。
これらの問題は、実は求める量の単位が、問題文中に2つあるのです。
例えば典型的なつるかめ算を思い出してください。
50円切手と80円切手の合計枚数と合計金額がわかっていますね。
上の売買損益と違う点は、このときの「 枚 」と、「 円 」は、
1本の線分図上に表すことができないのです。
仕方がないので、片方を横向きに、片方を縦向きに書くしかありません。
こうしてできたいくつかの長方形のかたまりこそが、面積図の正体です。
よく、東京進学セミナーの教室でも、
「 線分図はなんとなくできるようになったのだけど、面積図がさっぱり理解できない 」
そのような受験生の声がきこえます。
その原因は、どちらが縦向きの単位でどちらが横向きの単位かわからないことに
あることが多いです。
そして残念ながら、どちらが縦向きでどちらが横向きなのかは、
問題パターンによってほとんど決まってしまっています。
切手の例なら、「 枚 」が横向きで、「 円 」が縦向きです。
逆にすると絶対に解けません。
つまり、パターンごとにある程度の感覚値が必要です。
線分図と比べて面積図が難しい理由が、ここにあります。
面積図の具体的な攻略法についてはまた別の機会にしましょう。
それでは、第一志望校合格目指して、がんばろう!