中学受験生のみなさん、こんにちは。
東京進学セミナー 講師の新井です。
今日は、フィボナッチ数列が中学受験に出題されるとしたら、どのような出題がありうるのかみていきましょう。
フィボナッチ数列は難関校ではごく稀に出題されますが、法則を知っておかないと、その場で規則を思いつくのが非常に難しい数列です。
フィボナッチ数列と身近な数列の比較はこちら受験生にもわかるフィボナッチ数列。
まず、フィボナッチ数列の復習です。
【フィボナッチ数列】
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55・・・
これは、「 前2つの数の和が次の数になっている 」 という数列でしたね。
たとえば一番右の21なら、
その直前の13と、
その手前の8を合わせて、
8+13=21
と計算できます。
これは、実際の問題では、例えば次のような図形の形で出題されます。
この図は、1辺1cmの正方形を二つ並べて長方形を作ったあと、
長方形の下の辺の長さを1辺とする正方形をつなげて新しい長方形とし、
次に、新しい長方形の右の辺の長さを1辺とする正方形をつなげて長方形とし、
・・・と、下、右、上、左の順に正方形をつなげて全体を長方形としています。
このような問題では、正方形の1辺の長さは、
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13・・・
と増えますので、できた長方形の縦の長さの横の長さもフィボナッチ数で表わすことができます。
大切なことは、規則を読み取り、もしその規則にフィボナッチ性が見られたとすると、
その時点で具体的な図形(この場合は長方形)を考えるのをやめ、
あとはフィボナッチ数列の何番目にあたるのか、に集中することです。
例えば面積を聞かれているなら、
5番目の正方形=一辺5cm
5番目の長方形の横の長さ=5cm
5番目の長方形の縦の長さ=フィボナッチ数列で5の次の数字なので8
よって 5×8=40
というように、フィボナッチ数列を生かした思考をするよう心がけましょう。