中学受験生のみなさん、こんにちは。
東京進学セミナー 講師の新井です。
今日は、統一合判で素早く偏差値を上げる方法をお伝えしたいと思います。
それは、模試自体の過去問を解いてしまうことです。
※ この記事は中級者編です。
初級者編は「 7月7日統一合判 模試をはじめて受ける人へ 」をお読みください。
模試の過去問を使うことに意味はあるか
ご家庭のなかには、ひょっとすると、
「模試は実力で解いてこそ、その時点の受験生の学力が正しく偏差値に反映されるのであって、模試の過去問をわざわざ入手して解くなんてとんでもない!」
とお考えの方もいるかもしれません。
ご安心ください。
受験生が、真剣に統一合判の過去問を解き、統一合判の傾向を理解し、どうしたら高得点が取れるか工夫するプロセス自体が、実は志望校の過去問対策の予行練習となっているのです。
特に5年生においては志望校がしっかり決まってないことも少なくありません。
後日志望校変更ともなれば、現時点での志望校の過去問を解くことの意味があまりなくなってしまいます。
どの学校に行きたいのか、という実感が湧いていないことも多々あるでしょう。
それよりも、身近なテストである統一合判の結果を上げるにはどうすれば良いか、と考えるほうが、関心が高いとも言えます。
もう志望校変更もしないし、しっかりと第一志望から第三志望あたりまで決まっている、という場合はこの記事は不要です。
上級編
「 7月7日 統一合判、結果に一喜一憂しすぎるな! 」をお読みください。
統一合判 問題傾向分析
統一合判は、特定の学校の傾向に敢えて似せずに、全分野からまんべんなく出題される傾向があります。
例えば社会であれば、小6の9月以降であれば地理・歴史・公民からまんべんなく出題されます。
どこかの学校のように歴史に偏っていたり、政治に偏っていたりといったことはありません。
また、計算や漢字の比率が上位校よりも高い傾向があります。
特に算数は計算と一行問題だけで得点の2割にあたる30点を占めているので、
応用問題より基本問題に比重を置いているといえます。
では、 「 傾向がないのが傾向 」なら、過去問の対策を行う意味はあるのでしょうか。
答えは、あります。
実は、統一合判は、特定の傾向をなくすために、問題を9つに分けて細かく管理しているのです。
統一合判 「 偏差値アップ指南書 」 有効活用法
過去問を購入された方は、ぜひ、付属の 「 偏差値アップ指南書 」 を読んでみてください。
この解説書によると、統一合判の問題は以下の9つに分類されます。・
問題は、A 「 知識・理解 」 B 「 応用・論理 」 C 「 批判・創造 」の3つの思考パターンに分けられ、
さらに、難易度別にA1,A2,A3とそれぞれ分けられます。
当然、それぞれの分野で基本となるのは、A1,B1,C1の3つです。
差がつく問題はA2,B2,C2
上位校向けの難問はA3,B3,C3といったところでしょうか。
統一合判の過去問をただ解くだけではもったいない。
間違えた問題の分類を確認し、
苦手科目こそ、A1,B1,C1から優先して理解し直すようにしましょう。
A1,B1,C1が十分理解できたなら、A2,B2,C2の理解に取り組みましょう。
難易度が上がっているのが実感できるはずです。
A2,B2,C2が完璧になってはじめて、A3,B3,C3に取り組みましょう。
また、A,B,Cのうちどこかの分野に間違いが集中しているようなら、それは、みなさんの苦手な出題傾向ということです。
たとえば、A2やA3が解けるのにB1が解けないのであれば、B 「 応用・論理 」の対策が必要となります。
特定の分野をさすものではないですが、この分類を使うと、
「 記述が苦手なんだけども、解きやすい記述問題と解きにくい記述問題があるぞ 」 という感覚は、
C2が得意だけどB2が苦手だ、というように、得意不得意の思考パターンの違いとなって浮き彫りになってきます。
このように過去問を利用すれば、志望校が仮に決まっていなくても、自己分析に役立ちますね。
この分類を意識しながら過去問に取り組むことで、単純な採点以上の価値が生まれるのです。
ご家庭で統一合判の過去問対策を行う際には、ぜひ意識してください。
それでは、7月7日の統一合判の高得点目指して、頑張ろう!