青稜中学受験生のみなさん、こんにちは。
東京進学セミナー 講師の新井です。
当塾より個別指導で第一志望校であった青稜中学に逆転合格を果たした受験生の勉強法を振り返ってみたいと思います。
これまでの青稜中学は、中堅クラスの私立中高一貫といった印象で、第一志望に青稜の名を挙げる受験生が少なかったのも事実。
特徴としては、2月1日に算数、国語の2教科受験があることからも都立中高一貫校、桜修館中等などの併願校として抑えてる生徒が多かったということ。
私立受験にしてみても人気校の併願の第2志望といった印象をお持ちの方の多かったと思います。
青稜中学が人気校となったのは約2年前からでしょうか。
ここ近年で青稜中学の学校説明会に出向いたお母様たちからは「魅力的だった」「素晴らしい説明会だった」
という称賛の声を多く聞きました。そしてこれと同時に私がこれまで受験に携わった青稜に入学した生徒たちからも
「先生が親身になって教えてくれる」「しっかり補習の授業があるから安心」という声を聞きました。
つまり、そんな保護者の皆様や生徒たちの信頼が口コミが広がり人気校になったという側面もあります。
そして、このような指導が功を奏して、大学への進学実績にしてみても、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、青山学院大学といった
偏差値上位に位置する人気大学への合格者を増やしています。
このような状況に伴い、2019年以降は偏差値が60を超え2020年度受験に至っては難関校になったといっても過言ではないでしょう。
偏差値60という数字に、多くの人はどのような印象を持つでしょうか?
確かに新進の人気校や、伝統のある大学付属中学の偏差値は、ほとんどはこの数字に到達しています。
中学受験において偏差値はあくまでも目安とされていますが、大手塾のカリキュラムを4年生から生真面目にこなしていても、
この数字にたどり着くのは至難の業であることも事実です。
真面目にやっているのになんで成績が上がらないのか?
もしかしたら、わが子には集団塾にはむいていないのではないか?
そんな悩みを抱えながらも、なんとなく6年生という受験学年に到達してしまう。あっという間に夏休みが来て、転塾を考える余裕すらなくなってしまう…
確かに集団塾には向き不向きがあり、この場所で自らの持ち味を発揮して、
ぐんぐん成績を伸ばす子もいれば、気付くと教室の片隅で「お客様」になってしまい、ただなんとなく授業を受け、日が経つにつれ分からない部分が膨れ上がっていく子も多くいます。
このような状況になる前に、お子様の個性を見極めた指導方法というものを
一考してはいかがでしょうか?
ですのでここで、6年生の7月に東京進学セミナーに転塾、
個性に合わせた指導方法で青稜中学校に無事合格した受験生の受験対策・勉強法について振り返ってみたいと思います。
彼が合格した2月2日午後受験 ( 2B ) は、首都圏模試の偏差値が63でした。
試験当日の青稜中学の状況
当塾の講師が校門激励で、青稜中学校の前に到着したのは朝6時50分ですが、7時20分には高偏差値の人気校同様
日能研・SAPIXをはじめ大手塾が勢揃いしていました。50名以上の塾関係者が並ぶという、かなり熱のこもった状況でした。
これまでの私の経験から顧みる、攻玉社中学・巣鴨中学など、準御三家クラスと同じレベルのように思えました。
前年以上の大激戦の予感のなか、数分にわたる激励ののち、彼は試験会場に入っていきました。
会場の雰囲気に飲まれプレッシャーもあったと思いますが、午前午後受験をフルセットでこなし、
当日午後10時の結果発表で、見事に合格を勝ち取りました。
先述したように、青稜中学校は年々人気が高まっており、2021年度入試で偏差値65以上に修正されてもおかしくありません。
いつから勉強をはじめたか
さて見事合格を果たした彼ですが、本格的に受験勉強を始めたのは早くありませんでした。
集団塾に通い始めたのは4年生の2月から。いわゆる新5年生として通い始めていました。
しかし、引っ込み思案な彼は、集団塾の一方的な授業方法に馴染めず、思うように成績が上りませんでした。東京進学セミナーに通塾の相談があったのは小6の7月でした。
偏差値30台からの算数立て直し
6年の8月に当塾に転塾した時点での彼の学力は、
7月の首都圏模試で算数・国語偏差値ともに30台なかばで、理科・社会に至っては未対策かつ模試未受験という、危機的状況でした。
東京進学セミナーでは、2教科主体の青稜中学合格には算数の安定が欠かせないと考え、まずは四谷大塚の予習シリーズ5年上・5年下の必修例題レベルの完全理解を目指しました。
本人も、集団塾の雰囲気に飲み込まれ、今までいかに本質的に理解してこなかったか反省し、
夏季講習期間を通じて算数を猛勉強しました。算数に特化し、テキストも予習シリーズ5年上までさかのぼり、抜けていた単元の穴埋めを徹底しました。
その結果、9月の首都圏模試では算数偏差値40台なかば、10月の首都圏模試で算数偏差値60前後となり、2ヶ月で偏差値20以上の急上昇を果たしたのです。
超速の理科・社会
10月に入り、算数はようやく過去問に挑めるようになりました。
しかし、青稜の過去問にはクセがあり、点数が伸び悩みました。
そして、それと同時並行して、理科・社会を固めなかればなりません。
どちらの教科も予習シリーズを5年上から始めましたが、知識量が多く、到底受験日に間に合いそうにありませんでした。
そこで、旺文社の 「 できる子図鑑 」 の知識に絞り、ひたすら受験まで、通塾の行き帰りの電車の中で知識のインプットをはかることにしました。
塾内では知識のアウトプットにあて、穴埋め形式の問題に答えるだけでなく因果関係を正しく説明させるようにしました。
その後、過去問のうちその日覚えた知識だけで解けるところを選び、部分的に解きました。
2月1日、2日の当日も、使い過ぎてボロボロになった 「 できる子図鑑 」 を握りしめて試験に挑みました。まさに彼にとっての ” 戦友 ” ですね。
この時「できる子図鑑」を使うことにより、主要教科である算数・国語の勉強時間を圧迫することなく、ピンポイントでの攻略により理科・社会の成績を上げることに苦心しました。
直前期になっても安定しない過去問の成績
勉強方法が合っていても、何が起こるかわからないのが中学受験です。
12月下旬までは過去問の成績が安定せず、全科目とも、何度も同じミスをしたり、一度覚えた知識が抜けたりと、一進一退が続きました。
年末年始に受けた日能研ファイナル256の成績も芳しくなく、メンタル面での落ち込みもありました。
中学受験は、小学6年生という幼い時期に初めて自ら決断を下し真っ向から向き合わなくてはならない
人生初の試練です。つまり勉強のテクニック以上にメンタル面のケアが重要になってきます。
また、学力がしっかりと身についていても自分の中の実力を100%試験に出せるかというのも疑問です。
高校受験や大学受験など、ある程度の年齢に達しているのであれば、自分のメンタルを自分でコントロールすることは可能ですが、
中学受験の本番を迎える12歳という年齢においては、外部の環境の変化によってのアップ・ダウンが激しく、
試験当日に100%の実力を発揮するには、それなりの経験と私達塾講師を含む周囲のバックアップは必須になります。
この部分も踏まえ最終的に彼の合格の決め手についてお話しましょう。
合格を決めた塾内本番予行演習
1月校の埼玉・千葉入試を、2月1日以降の東京・神奈川入試の予行演習とらえる塾や保護者は多いかと思います。
しかし、当塾では予行演習は1月受験だけでは不十分と考えました。
” 青稜中学の予行演習は、青稜中学の問題を用いる他になし ”
そう判断し、過去問に掲載されている、ある年度の1A,1B,2Bの3回分の試験を1日で解き切る特訓を行いました。
朝9時から夜8時まで、ひたすら過去問を解くのです。
試験当日は、2月1日は1A+1Bの6科目、2月2日は2A+2Bの8科目ですので、この特訓を耐え切れたら、自信となり、試験本番でも集中力が保てることを意味します。
科目の順番・休憩時間も青稜中学の提示した時間と全く同じにし、午前・午後受験の間の食事のとり方も練習しました。
つまり、試験科目の中身だけでなく、試験当日に起こりうるすべての出来事に対してシミュレーションすることにより、心の負担もだいぶ軽くなることも事実です。
これを2日間連続で行い、全20科目の特訓をしました。試験自体が連戦なのですから、当然ですね。
この特訓に彼は相当の覚悟をもって挑みましたが、本人の予想以上に疲弊していたようです。
この特訓の後、彼は4科目ともに同じミスを繰り返さなくなり、過去問では安定して80点前後の合格平均点以上の点数が取れるようになり、
遂には算数の出題範囲を自分で予想し、対策について我々と相談するようになりました。
最終的に彼を合格に導いたのは、やはり、この猛特訓をくぐり抜けたという ” 自信 ” ではないでしょうか。
今年の合格から言えること
私も10年以上塾講師をつとめていますが、
彼の合格への熱い想いと、相当の頑張りについて再確認しました。
青稜中学は長らく偏差値50前後であり、特に過去問対策を本格的に行わなくても合格できる時代が、確かにありました。
しかし、校舎の改築に始まり、授業体制を大きく刷新したことで、青稜中学は年々人気が高まってきています。
昨年10月の学校説明会では、こんな受験生に受かってほしいという青稜側の熱のこもった説明がありました。絶対に受かりたいという保護者の熱意も強く感じ取れました。
その結果が、今年の大激戦につながっているのでしょう。
当塾では、当日の試験問題を分析した結果、従来なら考えられなかった問題が出題されており、来年はさらなる難化が予想されます。
彼は奇跡的に対策が間にあい、逆転合格を果たしましたが、本気で青稜中学合格を目指すなら2月・3月からの対策は必須と考えます。
青稜中学校は、令和2年度の中学受験において、予想を大きく上回る受験生が殺到したことで話題になりました。
それは、近年短期間の間に人気校へと昇格した広尾中学、三田国際中学などと同じような変化の兆しを感じ取ることができます。
そこで当塾では、3回にわたって青稜中学対策説明会を開催いたします。
中学受験を考えている方はもちろん、青稜中学にご興味を持ち始めたばかりの方でも、概要をお知りいただく良い機会になれば幸いです。
新小5・新小6年の生徒・保護者様なら、どなたでも参加可能な説明会です。
予約制と致します。日程と時間に確認などに関しましても事前にお電話ください。
>> 予約先電話番号 : 03-3730-5627
日 程
2020年
① 4月 4日 土 13:00〜
② 4月12日 日 13:00〜
③ 4月18日 土 13:00〜
開催場所
東京都大田区西蒲田6−17−5 蓮沼ロイヤルマンション303号室
東京進学セミナー
内容
受験対策のポイント
傾向や難易度を体感
(販売されている過去問には未掲載)
今から1年間の受験戦略を考える機会としてご活用下さい。説明会後、専任講師と個別のご相談も可能です!
対象
青稜中学校を目指す全ての受験生とその保護者様
※ 保護者様のみの参加、受験生のみの参加も可能です。
参加費
1,000円