大 学 入 試 改 革 を 先 取 り、 私 立 最 難 関「 開 成 中 学 」入 試 問 題 が 衝 撃 の 変 貌

『二月の勝者』第63講「十月の岐路」
感想(ネタバレあり) 親子の意見が食い違ったら・・・?

中学受験生のみなさん、こんにちは。

東京進学セミナー 講師の新井です。

今週の『二月の勝者』の内容をまとめていきます。

※コミックス7巻の内容になります。単行本派の方は読まないことをおすすめします。

第63講 「十月の岐路」概要

※連載では「七月の岐路」でしたが、作者Twitter上でタイトルの修正報告があったため修正します。

前回に引き続き、保護者面談です。

今回は保護者と家庭の意識のズレにスポットがあたっています。

本人は共学校に行きたいのに、お父様がミッション系女子校に入れたいという大友真千音さんの家。

とにかくGMARCH以上の大学附属にいかせたいという意向の大内礼央さんの家。

また、久々に桜花ゼミナールトップの島津順君が登場したとおもったら、

偏差値が3ポイントダウンし偏差値67から偏差値64へ。

これによって2位の前田花恋さんが吉祥寺校で1位に躍り出るという、

悲しいお知らせと共に紹介されてしまいました。

そして、最後に黒木先生が他の先生方を鼓舞。

” 時間がないのは受験生だけではなく、我々もですよ! “と。

いよいよ十月って感じの終わり方で次回へ。

親と子の中学受験

さて、今回は前回よりも、より対比される形で、それぞれのご家庭の差がはっきりしました。

ひとことで言うと、家族と受験生が、同じ方向を向いているかどうか、です。

例えば大内礼央さんと原秀直君の家は、ご家庭が大学附属校を希望していますが、本人の希望についての描写がありません。

( 今週号だけでなく、念のため1話から全話確認しましたが、描写はありませんでした。 )

これはもしかすると受験生本人に、行きたい志望校がはっきりと存在しないのかもしれません。

10月のこの時期にもしそうだとすると、受験の成功は怪しいでしょう。

中学受験は過酷な戦いです。

本人がどうしても行きたい、と、ある学校を強く望む気持ちがない限り、乗り切ることは難しいです。

また、親子で志望校が一致していさえすれば良いのかというと、そうでもないです。

例えば島津順君は父子ともに開成中学を志望していますが、

お父様が桜花ゼミナールをあまりよく思っておらず、市販テキストを大量に購入して、塾の課題を無視してやらせています。

一方、本人は上杉海斗君などとよきライバル関係にあり、塾を信頼している描写があります。

そのため、塾の課題とお父様の課題に挟まれて苦しんでいると思われます。

その結果が偏差値の下落となって数字になりました。

単に機械的に志望校を一致させるだけでなく、勉強方針も一致する必要があることを、作者は伝えたいのではないでしょうか。

今週も塾講師として色々と考えさせられる回でした。

さぁ、しっかり対策を行い、
中学受験合格を勝ち取ろう!